
腸を揺らして発酵させよう!

有酸素運動のメリットはたくさんあります。血圧を下げるとか糖尿病に良いとか。
その中でもウォーキングやランニングで特に重要な事は「ジョルト(揺さぶる)」をしているということです。
動かすことによって、人間の腸や胃、消化管の内容物も揺すられています。ジョルトされていることによって消化管の病気予防にもなり、健康に良いと言われています。

昔はヨーグルトやバターを作るときに羊の革袋の中に牛乳を入れ馬につけ、パカパカと走る振動で発酵させて作っていたそうです。
人間でもウォーキングやランニングで同じような「発酵」が体内で起こっています。
腸管の中の細菌が刺激を受けて発酵し、科学物質を分解する、それが健康に良いとされています。
動くことで栄養を運ぶ

ウォーキングやランニングは消化器だけでなく、軟骨も元気になります。
軟骨はリンパ液や間接液から栄養と酸素を運んでもらっています。
一日中じーっと座っているだけでは軟骨に栄養が運ばれず、元気がなくなってしまいます。
歩いたり走ったりすると軟骨はピコピコピコピコと動きますよね。
動くだけで栄養と酸素が運ばれて、元気がもらえるんです。
ジョルトは骨や軟骨、筋肉にも効果があります。
筋肉はポンプの役割もしているので動くことで栄養と酸素が運ばれ、老廃物の排出にもつながりますよ。
先祖はナマケモノではない!

現代の日本人はデスクワークが多くなり座りっぱなし、という事が多くなってきました。
しかし、昔の人間はマンモスを追いかけたり、木に登ったりして動き回ることで進化をつづけてきました。
なので人間の体は動かすことによって健康でいられるという基本設計がされている訳なんです。
この基本設計が人間の取扱説明書「トリセツ」ということですね。
なので患者さんには「ご先祖様はナマケモノではない」、「トリセツ通りに扱いましょう」と言ってあげています。

<インタビューを通じて>
松本医師、ありがとうございました。
動かない“不動”が健康には一番良くありません。意識的に動くような生活を送っていきましょう。